【鎌倉五山第二位】円覚寺とは？北条時宗創建の歴史ある禅寺と紅葉の名所を歩く

鎌倉の禅寺めぐりをするなら、ぜひ訪れたいのが「円覚寺（えんがくじ）」
鎌倉五山の第二位に数えられる格式高い臨済宗の大本山であり、鎌倉時代後期の弘安5年（1282年）に北条時宗が開基、宋から招かれた禅僧・無学祖元禅師を開山として創建されました。

この地には、蒙古襲来で亡くなった戦没者たちを敵味方なく弔いたいという時宗公の強い願いが込められています。以来、700年以上の長きにわたり、多くの人々が禅と向き合う場として親しまれてきました。

円覚寺の歴史的背景と開創の想い

• 創建年：弘安5年（1282年）
• 開基：北条時宗（第8代執権）
• 開山：無学祖元（宋から招いた高僧）

18歳の若さで執権職に就いた北条時宗は、禅宗に深く帰依。国家の安泰と禅の普及を願い、円覚寺を建立しました。
また、元寇（蒙古襲来）の戦没者を敵味方問わず供養するという、戦争と平和への想いが込められた寺院でもあります。

円覚寺の見どころ｜壮大な境内と文化財の数々

総門・山門

境内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、威風堂々たる「三門（山門）」。静寂の中に荘厳な雰囲気が漂い、心が洗われるような感覚を覚えます。

仏殿・方丈

山門を抜けると、正面に仏殿、さらにその奥には方丈と庭園が続き、禅宗特有の直線的な美しさと奥行きを感じられます。

国宝・洪鐘（おおがね）

仏殿の右手にある石段を上ると、そこに鎮座するのが国宝「洪鐘」
これは第9代執権・北条貞時が国家安泰を祈って寄進したもので、伝承によれば江の島の弁天様のお告げによって造られたとも。天気が良い日には、ここから富士山を望むこともできます。

四季折々の魅力｜紅葉・梅・アジサイの名所

• 秋は紅葉の名所として特に有名。11月下旬頃が見頃
• 春には梅や桜が彩りを添え、禅寺に柔らかな表情を与えます。
• 初夏は新緑やアジサイがみずみずしく、夏も涼やか。
• 冬は静寂に包まれた枯山水の美を感じられます。

文学と円覚寺｜文豪ゆかりの禅の地

円覚寺は、文学好きにはたまらない文士ゆかりの地でもあります。

• 夏目漱石『門』の舞台
• 島崎藤村、有島武郎なども執筆や禅の修行のために訪問
• 小津安二郎（映画監督）や著名作家・俳優の墓所もあり、今でもファンが多く訪れています。

まとめ｜円覚寺は鎌倉の歴史・禅・文化を体感できる聖地

円覚寺は、ただの観光地ではなく、日本の精神文化と歴史を体感できる特別な場所です。
その壮大な境内、歴史的建築、四季折々の自然、そして文人たちが歩いた道を感じながら、静かな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか？

北鎌倉駅からすぐというアクセスの良さも魅力の一つ。
紅葉の季節はもちろん、どの季節でも訪れる価値がある名刹です。

円覚寺の詳細

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