東京都葛飾区、どこか懐かしい下町の風情が残る柴又。その中心に鎮座するのが、400年近い歴史を誇る「柴又帝釈天(題経寺)」です。映画『男はつらいよ』でおなじみの舞台としても知られ、観光地でありながら、地元の人々に愛される場所でもあります。
圧巻の彫刻美「二天門」
柴又帝釈天の顔ともいえるのが、明治29年(1896年)に建立された「二天門」です。この門には、見事な彫刻が施されており、そのひとつひとつに職人たちの技と想いが込められています。
制作を手がけたのは、加藤勘造氏をはじめとする優れた彫刻師たち。その中には、勘造氏の息子である加藤寅之助氏や、弟子の園田正直氏の名もあります。園田氏は、現在も柴又帝釈天参道に店を構える「園田神仏具・木彫店」の先々々代にあたり、現在は三代目・園田正信氏が店を継承しています。
さらに注目すべきは、「波の伊八」の流れを汲む四代伊八・信明。卓越した腕前を誇り、この後も帝釈天の彫刻に大きく貢献しました。
法華経の世界を描く彫刻ギャラリー
柴又帝釈天の境内には、法華経の説話を題材とした浮き彫り彫刻が並ぶ「彫刻ギャラリー」があります。これは、加藤寅之助氏などが手がけた作品で、細部にまでこだわった見応えのある芸術です。仏教の教えを美しい造形で伝えるこの空間は、まさに“木の仏画”と呼ぶにふさわしい荘厳な空気に満ちています。
寅さんの面影と下町ロマン漂う参道
最寄りの柴又駅から帝釈天へと続く参道は、昔ながらの風情が残る散策路。草団子や煎餅をはじめとする老舗の和菓子店や、手土産にぴったりの名店が軒を連ねています。歩いていると、地元の人たちとの自然なふれあいも楽しめるのがこの街の魅力です。
また、境内には「寅さんが産湯をつかった」とされる御神水があり、映画ファンならずとも訪れたくなる場所です。
柴又帝釈天は“人と文化に出会う場所”
柴又帝釈天は、仏教の精神、職人の魂、下町の人情といった、日本の原風景を感じられる場所です。
歴史を見つめてきた二天門の彫刻に見惚れながら、のんびりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
柴又帝釈天の詳細
名称 | 柴又帝釈天 |
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住所 | 東京都葛飾区柴又7丁目10-3 |
駐車場 | 有料 |
最寄駅 | 柴又駅から徒歩で3分 |
入場料等 | 無料 |
営業時間 | 5:00~20:00 |
定休日 | 無休 |
Tel | 03-3657-2886 |
※掲載されている情報は最新、正確な情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認願います。
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