【東京都写真美術館】見るまえに跳べ

【東京都写真美術館】見るまえに跳べ 写真展

見るまえに跳べ

東京都写真美術館では、2002年より写真・映像の可能性に挑戦する創造的精神を支援し、将来性のある作家を発掘するとともに、新たな創造活動を紹介することを目的として「日本の新進作家」展を開催してきました。20回目となる本展では、5人の作家を取り上げ、不確かな時代を生き抜くための原動力を探ります。

21世紀に入り、アメリカ同時多発テロ、東日本大震災、新型コロナウイルスの感染拡大、ロシアによるウクライナ侵攻等、私たちの日常を揺るがす大きな出来事が起こっています。明日への不確かさは、人々を不安にさせ、心に迷いを生じさせ、新しいことへ挑戦する気持ちを後退させてしまいます。私たちは、間違えを恐れ、萎縮し、まるで「一万メートルの深海のような深い孤独」(W.H.オーデン)に陥っているかのようです。このような心の強ばりは、どのように解きほぐすことができるのでしょうか。

本展では、この「深い孤独」と向き合い、独自の方法で写真作品によって、生きるための原動力の在処を示す5人の作家をご紹介します。孤独の中にありながらも、人とのつながりを手繰り寄せようとする彼らの作品は、私たちのかたくなな心を溶かし、人生の豊かさとは何かを思い出させてくれることでしょう。

―見るまえに跳べ― 私たちいつもそのように歩んできたはずです。

「見るまえに跳べ」アーティスト

うつゆみこ

1978年、東京都生まれ。早稲田大学中退、東京写真学園 写真の学校・プロカメラマンコース修了。松濤スタジオ勤務を経て、2005年頃より作家活動を始める。2006年より写真の学校講師。動物や昆虫、植物、オブジェやフィギュア、図版などを組み合わせて、対象から得たインスピレーションにより作品を制作。その独自の世界観は、幼少期に体験したような事物との戯れを思い起こさせる。「はこぶねのそと」(G/P gallery、東京)、「Out of Focus: photography」(Saatchi Gallery、ロンドン)など国内外での個展およびグループ展に参加。写真集に『はこぶねのそと』(アートビートパブリッシャーズ、2009年)、『Wunderkammer』(ふげん社、2023年)、また『PORTRAIT』『うつつのゆめ』『Charming Charms』他多数のZINEを制作。第26回ひとつぼ展(現「1_WALL」展)グランプリ受賞(2006年)。

淵上裕太

1987年、岐阜県生まれ。2014年名古屋ビジュアルアーツ写真学科卒業。六本木スタジオを経て独立。2016年より上野界隈に集まる人々を撮影した〈路上〉シリーズを継続的に発表。上野を背景に人物を正面から捉えた写真は、被写体との間に独特の距離感を生み出す。主な展覧会に、上野に集う人々を捉えた「路上~私の心を奪うために~」(TOTEM POLE PHOTO GALLERY、東京、2016年)、「2021年度ヤング・ポートフォリオ サテライト展」(Place M、2022年)など。主な写真集に『路上1』(2017年、私家版)、『路上2』(STAIRS PRESS、2018年)、『上野公園』(塩竈フォトフェスティバル、2023年)。塩竈フォトフェスティバル2022ポートフォリオレヴュー・写真大賞受賞。

星玄人

1970年、神奈川県生まれ。2000年、現代写真研究所修了。主に新宿、横浜、大阪市西成区などで撮影。街に通い詰めることでしか出会えない人々を独特の距離感で写した写真が強い存在感を放つ。主な活動として初個展「水銀灯」(ガレリアQ、東京、2002年)開催後、同ギャラリーにて定期的に個展を開催。2007年『街の火』(ガレリアQ)刊行。2008年ニューヨークgallery onetwentyeightにて個展開催。その後サードディストリクトギャラリーの運営メンバーとなり、2009~2020年まで「St. photo exhibition」と題した連続展を34回開催。2017年、写真集『WHISTLE / 口笛』(Little Big Man、ロサンゼルス)刊行。第30回写真の会賞受賞。

夢無子

1988年、中国生まれ。世界60カ国以上をスーツケースひとつで放浪。「Kaguya by Gucci」などの広告写真、劇場写真、映画など幅広い分野の撮影を手がける。写真、映像、インスタレーション、空間体験等により、表現の可能性を模索するビジュアルアーティスト。 主な展覧会に「皺む×WRINKLE UP」(キヤノンギャラリー 銀座/大阪、2021年)、「無、無、無、そして。」(ソニーイメージングギャラリー 銀座、2021年)、「Role・Me/角我色」(IWEI Art Museum、雲南省、中国、2020年)。2015~2020年に旅した国々と2020~2022年のコロナ禍の日本で撮影された写真で構成された初の写真集『DREAMLESS 夢無子写真集』(玄光社、2022年)を出版。「第2回SHINES」(江川賀奈予・川本康選、2019年)、「ZOOMS JAPAN 2021」(2021年)エディター賞を受賞。

山上新平

1984年、神奈川県生まれ。東京ビジュアルアーツ卒業後、イイノ・メディアプロ入社。2010年より活動。 主なグループ展に、「LUMIX MEETS BEYOND 2020 BY JAPANESE PHOTOGRAPHERS #3」(YellowKorner Paris Pompidou、パリ、2015年/IMA gallery、東京、2016年)、「daikanyama photo fair 2017」(代官山ヒルサイドフォーラム、東京、2017年)、「3daysEXHIBITION」(Sezon Art Gallery、東京、2017年)。主な個展は、「0189」(社食堂、東京、2017年)、「山上新平展」(思文閣、東京/京都、2019年)、「The Disintegration Loops」(POETIC SCAPE、東京、2019年)、「Refined black」(Laboratory ∆II、東京、2019年)、「Helix」(minä perhonen、東京/京都、2022年)、「liminal (eyes)」(POETIC SCAPE、東京、2023年)、「liminal (eyes)」(本屋青旗、福岡、2023年)、「liminal (eyes)」(PURPLE、京都、2023年)。写真集に、『Helix』(皆川明 [minä perhonen]、2022年)、『liminal (eyes) YAMAGAMI』(bookshop M、2023年)。

「見るまえに跳べ」開催情報

タイトル見るまえに跳べ
アーティストうつゆみこ、淵上裕太、星玄人、夢無子、山上新平
会場東京都写真美術館 3階展示室
東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
開催期間2023-10-27 〜 2024-01-21
開場時間10:00~18:00(木・金曜日は20:00) 
定休日毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
電話番号03-3280-0099
その他観覧料:有料
ご来場される場合、写真展の公式サイト等で開催情報を必ず確認願います。

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4【ライカギャラリー東京】アンディ・サマーズ 写真展 「Andy Summers Photography: A SERIES OF GLANCES」
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